2015.7.1 人間への信頼 その基盤になる体験

ふと、昔のことを書きたくなりました。 
かれこれ20年ほど前、2年間幼稚園に勤めていました。

イタリアで生まれた「モンテソーリ教育」という独特の教育法で子どもたちに接する園で、3~6歳児30名弱の縦割りクラスを教員2名でお預かりしていました。

モンテソーリの園では、子どもの月齢にあわせて開発されたユニークな教具が使われますが、その多くが、五感を育てる遊具、生活に必要な「スキル」を真似ながら身に着ける遊具です。 そして、子どもたちが自分がやりたい遊び(「おしごと」と呼びます)にひとりで取り組む時間が、かなり長くとられます。
モンテソーリ

教員は、一人一人の子どもが、今、何に興味をもっていて、どの位の精度でこなせているか、次にどんなことに興味をもちそうかをよく観察するように指導されます。そして、ひとりひとりに最適なタイミングを待って「こんなおしごと、やってみない?」と、すこし難易度の高いおしごとを”紹介”していくのです。
(やるかやらないかは、子どもの選択♪)

子どもたちに一番人気の、あこがれのおしごとは、『キャンドルにマッチで火をつけ、そして安全に消す』のと、『たらいと洗濯板で雑巾を洗う』『刺繍(もちろん本物の針と糸で)』でした☆

一年中一日中お絵かきに没頭する子、昆虫図鑑や恐竜図鑑を隅々まで暗記してる子…3歳頃から文字に興味をもち書き始める子。とにかく個性派ぞろいのクラス。 当初は、「こんなに好きなことだけやらせていて、協調性のない子にならないのだろうか?」と疑問だったのですが・・・

子どもって本当にすごいですね。

自分が満足するまで没頭できる経験を知っている子は、みんなで何かをする必要があるときには、ちゃんと切り替えて協力してくれました♪ (明日になれば、また自分のおしごとをたくさんできるって知ってるので☆)

そして、お友達がなにかに没頭しているときは決して邪魔せず、本当に配慮深く、思いやり深く、協力的なんです(*^^*) 

なので、30人の子どもたち相手でしたが、ごちゃごちゃ指導する必要も、大きな声で制することもほとんどなかった。「ねぇ、ちょっと聞いてくれる?」って小さな声で話しかけると、一斉にかわいい目が注目してくれました。
(もちろん、季節柄ざわつく時期とかはあったよ…笑)

主人の転勤までのほんの2年ほどの教員生活でしたが、私にとっては「人間は基本穏やかで協力的で、フレンドリーな存在なんだ」という信頼感の基盤を作ってくれた体験でした。

同時に、「なんでもいいから自分で選んだことを、納得するまでやってみる」ことの大切さも、身に沁みました・・・

振り返れば、この「人間(特に子どもたち)への信頼感」と、目の前の「オトナたちの苦悩する様」のギャップの不思議、どうしたら解消できるのかというジレンマが、わたしの行動の原点なんだろうな~と思います。
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